金型への2層めっき
2019年12月12日
特長:
複雑な金型形状に対して、無電解ニッケルめっきを施工し、耐食性を高めた上に、工業用クロムめっきを重ねることにより、従来通りの硬い表面を得ることが出来ます。今まで表面処理が困難であったアルミ金型への加工が可能となります。
従来
樹脂金型への表面処理は下記のような、単層処理が主流

それぞれを使用環境や樹脂材に応じて選択しているが、メリットとデメリットがある
表面処理 | メリット | デメリット |
---|---|---|
①工業用 クロムめっき |
離型性が向上する | 被膜中にクラックがあり、 耐食性に劣る |
②無電解ニッケル | めっき膜厚の 均一性が高いめっき |
離型性、硬度の いずれかしか選択出来ない |
新技術・新工法
樹脂金型に対して、無電解ニッケル+工業用クロムめっきの2層めっきを施工

単層処理それぞれのデメリットを解消し無電解ニッケルめっきの防錆力と
工業用クロムめっきの離型性で長寿命化を実現
セールスポイント:
・アルミ材金型に工業用クロムめっき処理可能
・工業用クロムめっき単層処理より耐食性が高い
・無電解ニッケルめっきが全面に処理可能で、型板全体への防錆効果が期待できる
問題点(課題)と対応方法:
・従来の単層処理と比べ、2種類のめっきを組み合わせることになるため、工数・コストがかかる。
➡削減に向けた試作を実施中
・プレス金型への採用拡大に向けて検討中。